『アニメの説明不足を丁寧に補完してくれてます』
この作者は本当にグレンラガンが好きなんだなーっ! と思う。
キャラクター全員への「愛」と、音も動きもないコミックでアニメのバトルの迫力を再現しようという
無謀とも思える「気合い」をひしひし感じる。
ここぞという名場面では、構図もキャラの表情も
できるだけアニメを踏襲しようとがんばっているところもイイ!
アニメ構成・脚本の中島かずき氏がコミック監修もしているのだが、そもそも同氏が
DVDオーディオコメンタリーで「アニメで削ったエピソードをコミック版で拾っている」と
発言していたので、コミックを買ってみた。
ほんのささやかなエピソードだが、確かに、これがあるとないとでは3部の印象がまるで違う!
3部を見ている時、「どうしてとっとと逃げて反撃しないんだ!」とか
「後から付け足したように『実は泣いていたんです』とか言われてもなあ」と、
両者に対してイライラしていたのだが、
コミックを読んでみたらこの2人に対する評価ががらりと変わってしまった。
そうか、地上に出て初めて、気持ちはわかるよって言ってくれて、
効率だけ求めなくてもいいよって教えてくれたのが、この人だったのか。
シモンにとってのカミナのように、この人にとってのアニキはこの人だったのか。
と、勝手に脳内でカシャカシャとつじつま合わせをしてしまい、
3部も納得して受け入れられる気持ちになってしまったのだ。
おすすめです。