『栞と名雪・・』
アニメーションの出来栄えはとてもよかったと思います。
原作を知らずに1巻から見ましたが、何度か涙しました。
最初に真琴の話は切なくて泣け、舞の話は戦いのシーンがカッコよく、祐一が全てを思い出した後、ボロボロのカチューシャを見つけて号泣するシーンは涙しました。
ただ、見ていてストーリー的に気になってしまったのは、最終話で奇跡がこれでもかこれでもかと連発される中での栞の奇跡。
他の人に起こる奇跡は流れ上納得行くのですが、栞だけは。
そもそも栞編を観て、悲しい気持ちなしで観られなかったのは、パーティや夜のデートの楽しさの裏に潜んでいるもうどうしようもない設定、栞の時間はもう限られている…という前提があったからこそのはず。
それが…大手術とかがあったわけでもなく、突如あっさり治りましたって…。それはない。とその点だけ解せませんでした。
あとは1人既にレビュアーさんが書いておられますが、名雪の扱いはちょっとひどいんじゃないかと思います。
彼女がかわいそう過ぎる…。彼女が一番ピンチのときでさえ、祐一の記憶がよみがえったとはいえ「あゆ?」って家を出て行ってしまうのはちょっと…。放送枠の限度に収めるための編集上そうなったのかもしれないですが、名雪にもしっかりターンを作ってあげてほしかったです。
しかし、あゆと祐一の時間を越えたラブストーリーとしてみた場合、とても感動的な作品なのは言うまでもないです。
複数キャラがいるゲームを一本のアニメ作品にまとめあげるのは本当に難しいのだなぁと痛感しました。