『素晴らしい本です。』
著者が、日本でTMS理論を発表した頃から影響をいただきました。
その頃は構造的な異常が痛みの原因であると堅く信じて治療院を行っていた私でした。
その後、手技をやめて7年ほどTMS理論を取り入れておりました。今は引退しましたが、治癒率はかなり高いものでした。
正しい情報を提供することが、痛みの解放の最善の方法であるということは身をもって体験したのですが、理解してもらうことの途方もない苦労に疲れ果てる毎日でした。
その後、「腰痛は怒りである」が出版され、本を読んで理解してもらう事ができるようになり心の底からありがたく思っておりました。
しかしTMS理論ですら完璧ではないかも知れないと、著者はさらに研究を続けました。その努力はあまりにも過酷なものでした。たまに会った時の疲弊した顔は忘れることが出来ません。
その結果、新たに出版されたこの本。じつにシンプルで、読みやすく、そして常に根拠を大切にする著者の意向を反映するものでした。
腰痛だけに限らず、様々な分野で医療の改革のきっかけになることを願っております。